ベストカー

前澤義雄のデザイン辛口採点

第81回 プリウス

本誌の人気連載企画、「デザイン水掛け論」を清水草一氏と展開中だが、その飄々とした語り口、斬新で素人には理解が遠く及ばないプロならではの鋭い辛口評価に、熱心なファンは多い。過去本誌で掲載したこの辛口評価を一部修正し、再収録した。

プリウスのデザイン

価格 205万〜327万円
サイズ 全長4460×全幅1745×全高1490mm
特徴 2009年5月に発売され、同年におけるクルマだけでなく、マーケット全体からの注目度がダントツN0.1商品となったプリウス。最終的な2009年の販売台数(2代目含む)は20万8876台! まさに空前のプリウスブームを巻き起こした。2代目からの主な変更点はオーリスのプラットフォームを利用してボディを全長で15mm、全幅で20mm、エンジンを1.5Lから1.8Lに拡大した。気になる燃費はLグレードで38.0km/Lまで伸びた。ルーフのソーラーパネルの電力で駐車中の車内の換気を行う「ソーラーベンチレーションシステム」など話題性のある装備も充実している。

 一見じゃあ、先代ツーか現行を踏襲したようで、発売後の街中でどの程度独自の存在感を訴えるのかはワカンナイ。ただ、もうチョット先進感があってもいいんじゃないかと。

 とりわけフロントビューなど、曖昧で鈍い感じだ。サイドビューはナカナカ美しく魅力的だが。

 また全体のプロポーションは、先代踏襲ながら、一つのハイブリッドスタイルとして適している感じもし、先のインサイトを含めて、“マ、イッカ”と思わせるのは、2代目のデザインがそれだけ優れていたからだろう。

 また、今度のプリウスは質感が高い。インサイトのキレのよさ、明快さに比べて、厚みや深さが感じられ、ディテールを含めてシッカリとデザインされ、製造品質を含めて入念に仕立て上げられたように見える。従って、排気量の拡大以上に車格感が高く感じられるようだ。

 インテリアも巧くモダンにまとめられており、性能の高さと相まって、魅力的なモデルと言えるだろう。

 今の大不況で、従来的なクルマの多くが支持されなくなるであろう中、時代に求められていく一台となろう。

〜プリウスのデザイン〜79点

本誌人気連載「デザイン水掛け論」の前澤義雄、清水草一の2人が映像でも激論を繰り広げる!DVD発売!!

自動車デザインメッタ斬り

■ Profile ■

前澤義雄氏
前澤義雄/泣く子も黙る、東京芸大、デザイン科を卒業後、プリンス自動車に入社。
日産と合併後、日産のデザインが最も輝いた時代といわれるPA10プリメーラ、Z32フェアレディZなどをてがける。
現在はデザイン評論を中心に活躍しながら本誌人気企画、「デザイン水掛け論」を連載中。

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